フォーラム7からの報告2

2007年1月30日
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 フォーラム7は、教育をはじめとしたさまざまな分野の経験者7名からなるジョグジャカルタのグループです。このグループができる以前から震災復興のためのボランティア活動を行ってきたメンバーもいます。当初の彼らの活動は、「立ち上がれ、ジョクジャ!」(Yogya Bangkitジョクジャ・バンキット)という6出版社による組織の支援を受けて行われました。このグループは演劇セラピーの手法(kethoprakクトプラッ=演劇のジャンルの名前で滑稽な民衆演劇)を使った被災者の精神的ケアを目指したものです。被災者が自力で被災前の生活を取り戻してもらうために精神面から支えようという試みです。
 フォーラム7の活動は、行政府や大学に所属しないガムランを職業とする被災者への心理的、生活的支援に特化しています。こういった種類の被災者は、日々の暮らしが音楽によることから他の被災者ほど注意を向けられることがありません。また政府やNGOの支援機関の活動は、彼らの職業に直接届きません。ほとんどの支援活動は、物流や物理的な必要性に対するものが一般的です。フォーラム7は、彼らの職業に直接関係する音楽活動を通じて心理的および生活支援の促進を目指しています。心理的支援としては、彼らの個人的な技能向上の機会を作ることです。この活動は、彼らに練習の機会と娯楽を同時に提供することになります。生活面での支援としては、彼らの経済的問題解決の一環として、リハーサルや録音においてすべての音楽家になにがしかの演奏料や便宜を提供することです。下記のように既に行われたいくつかのプログラムはフォーラム7によって計画されました。

■2006年9月
 わたしたちは20名の音楽家たちに集まってもらい、バントゥルにあるバゴン・クスディアルジョ・スタジオで練習会を始めました。フォーラム7はそのために練習や録音用スタジオを確保しました。そこで音楽家たちは3曲練習しました。2曲は一般的な歌、そして1曲は震災体験の印象を表現した彼ら自身の編曲による曲です。

■2006年11月
 音楽家たちにライブ録音とRRI(インドネシア共和国国営放送)のためのリハーサルをしてもらいました。この模様はCDに記録しました。

■2007年1月
 プンドン(Pundong)にある二つのカラウィタン・グループに資金援助を行いました。この支援は、震災後に休止していた毎週のカラウィタン活動のためのものです。

■2007年3月
 5人の作曲家による新作発表コンサートを計画しています。このコンサートは、サナタ・ダルマ大学敷地内にある“ブリンギン・スカルノ(故スカルノ大統領が植えたブリンギンの樹)”で開かれる予定です。
 
■2007年5月
 ジャワ中部地震の1周年イベントを計画しています。これは、フォーラム7の支援する音楽家とクトプラの役者や演出家kethoprak artistとのコラボレーションです。日時や会場は未定。

(訳:HIROS)



 Pic.1. The condition of one of the Forum-7 musician’s house (Mr. Pudjo-Pundong)
which received musical equipment and donation for the local karawitan group activities .


Pic.2.Mr. Siswadi (Forum-7) and Mr. Pujo (musician)

Pic.3. Recording at Sanggar Bagong Kussudiarjo

Pic.4. Recording at Sanggar Bagong Kussudiarjo

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